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ふたたび「ヒロシです」けど

ヒロシの芸風はかなり「文学的」だと思える。そこが興味深く、お気に入りの点である。
例えば、イッセー尾形は、一人芝居と言われるが、「文学的」とは感じない。それが個人的に、あまり好きになれない理由なのかもしれない。イッセーの芸は、芝居と言うより、一人コントだと思う。ここでいう「コント」とは、悲劇に対する喜劇という意味のコントではなく、お笑い芸のジャンルとしての、漫才に対するコントである。つまり、芸の発想が、あくまで従来のお笑いと大差ないと感じられる。(イッセーをお笑い枠に括ることに抵抗を感じる人もいるかもしれないが、彼が「お笑いスター誕生」で悪戦苦闘しているのを見ていた身としては、やはり彼も、とんねるずと同じお笑いの一員である)
ヒロシに似た芸風として、つぶやきシローとか、だいたひかるなどが挙げられると思うが、ヒロシが「ヒロシです」で始まる繰り返しを行うこと、このスタイルの確立が決定的な差である。この言い回しが、日記調というか、私に言わせれば、最初に名前を言うことで、手紙調になっており、書簡対小説を読んでいるような気にさせられる。
それゆえ、台本が非常に重要になると思うのだが、今回見たのも、今ひとつだった。雰囲気、乗りはよいのだが、心に残らないというか、その場限りというか、少し「ひっかかり」に欠けると思った。基本的には、売れないホストという役作りに徹すれば、もっと、金の話とか、同僚との関係とか、店や客との関わりとか、話に深みが出てくるのだろうが、そういうドロドロしたものを避けて、さらりと無意味なひと言ばかり並べているように思える。そのほうが一般受けは良いだろうが、芸として確立しなければ、長続きはせず、自滅するだけだと思うのだが、いかがなものか?

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